Require To Doは誤用?正しい語法とTOEIC頻出パターン
ビジネスメールやTOEICのリーディング問題で頻出する動詞「require」。多くの英語学習者が「〜することを要求する・必要とする」という意味から、直感的に「require to do」と書いてしまいがちです。しかし、現代英語の文法規範において、requireの後ろに直接「to 不定詞」を置く用法は明確な誤用とみなされます。
英語の動詞には、それぞれ後ろに取ることができる文構造(語法)が厳密に決まっています。requireの本質を理解していないと、実務での契約書作成やビジネス交渉で不自然な英語を使ってしまったり、TOEICのパート5・6で手痛い失点を喫したりする原因になります。本稿では、requireの正しい構文ルール、that節や動名詞(doing)との組み合わせ、受動態の運用法、類語demandとの違いまでを体系的に解き明かします。
📌 【この記事の重要ポイントまとめ】
- 要点1:「require to do」の能動態は文法的に誤りであり、正しくは「require 人 to do」または受動態「be required to do」を用いる。
- 要点2:that節を従える場合は「require that S (should) 原形」の仮定法現在になり、動名詞をとる「require doing」は受動(〜される必要がある)を意味する。
- 要点3:TOEICやビジネス実務では「be required to do」の義務表現と「require that 節」の動詞原形トラップが最頻出パターンである。
【真相解明】英語の「require to do」はなぜ間違いなのか?基本構造を徹底解説
「〜することを要求する」と言いたいとき、want to do(〜したい)やhope to do(〜することを望む)の感覚で 「*I require to attend the meeting.」 と書いてしまう学習者が後を絶ちません。しかし、辞書(Oxford Advanced Learner's Dictionaryやジーニアス英和大辞典)を引いても、requireの後ろに直接不定詞を置く用法は原則として掲載されていません。
動詞requireは基本的に「誰かに対して何らかの行動を要求する」という他動詞の認知構造を持っています。つまり、要求する「対象(目的語)」が直後に必要となります。そのため、能動態で不定詞を使う場合は必ず 「require + 目的語(人・組織) + to do」 の第5文型(SVO to do)を形成しなければなりません。
主語自身が「〜しなければならない」「〜することを求められている」という状況を表したい場合は、目的語を主語に繰り上げた受動態 「be required to do」 を用いるのが唯一の正しい形となります。
以下に、誤用と正しい用法の対比を整理します。
❌ 誤用例: The company requires to submit the report by Friday.
⭕ 正しい能動態: The company requires all employees to submit the report by Friday.(会社は全従業員に対し、金曜日までに報告書を提出するよう求めている)
⭕ 正しい受動態: All employees are required to submit the report by Friday.(全従業員は金曜日までに報告書を提出することが求められている)

requireの主要語法パターン一覧|構造・意味・使い分けの徹底比較
requireを正しく使いこなすためには、代表的な4つの構文パターンとそれぞれの文法特性を整理しておく必要があります。以下の比較表で、構造の違いと実務上の重要度を確認してください。
| 構文パターン | 詳細・文法特性 | 代表的な例文 | 編集部の見解・実務評価 |
|---|---|---|---|
| require 人 to do | SVO + to不定詞。 「人に〜するよう要求する」 | The law requires drivers to carry their license. | 最も基本的かつ明瞭な能動構文。指示出しの主体が明確な場合に最適。 |
| be required to do | 受動態構文。 「〜することが義務づけられている」 | Visitors are required to wear identification badges. | 社内規定、案内文、契約条項で圧倒的シェアを持つ必須表現。 |
| require that S (should) 原形 | that節内が仮定法現在(動詞原形)。アメリカ英語ではshould省略が標準。 | The regulation requires that every participant register online. | TOEIC文法セクションの最頻出トラップ。主語が三人称単数でも動詞は原形。 |
| require doing | 動名詞をとる特殊構文。 「〜される必要がある(受動の意味)」 | The air conditioning system requires cleaning. | 「= requires to be cleaned」と同義。主語が無生物(モノ)に限定される。 |
【TOEIC・ビジネス頻出】「that節+動詞の原形」と「受動態」の攻略法
ビジネス文書やTOEICテストにおいて、requireが絡む問題には明確な出題パターンが存在します。スコアメイクおよびフォーマルライティングで落としてはならない2大ポイントを詳解します。
1. require that節の「仮定法現在(Subjunctive Mood)」
requireのように「要求・提案・命令・主張」を表す動詞(suggest, insist, demand, recommend, order等)の後ろにthat節が続く場合、節内の動詞には 助動詞should+動詞の原形 または 動詞の原形単体(アメリカ英語で一般的) を用います。
TOEIC Part 5では、主語が「The manager」「Each candidate」などの単数形であっても、選択肢から三人称単数の-sが付いていない「原形動詞」を選ばせる問題が定期的に出題されます。
【頻出パターンの実例】
The building safety code requires that each office have (× has / × had) a functioning fire extinguisher.
(建築安全基準は、各オフィスに機能する消火器を設置することを要求している)
2. 実務で多用される受動態「be required to do」のニュアンス
ビジネスメールや業務指示書において、「You must do」や「We order you to do」は命令口調が強すぎて失礼に響くリスクがあります。そこで重宝されるのが客観的な義務を示す 「be required to do」 です。
「規則・制度・外部基準によってそう定められている」という中立的なニュアンスを与えるため、コンプライアンス遵守の要請やクライアントへの手続き案内において標準的なフレーズとして機能します。
【ビジネス実務の例文】
All attendees are kindly required to register at the reception desk upon arrival.
(ご来場の皆様は、到着時に受付にてご記帳いただきますようお願い申し上げます)
一般に知られていない盲点と誤解|require doingとdemandの真実
requireの学習において、多くの上級者ですら混同しやすいのが「動名詞(doing)構文」と「類似動詞demandとの使い分け」です。
「require doing」は主語がモノのときだけの特殊受動態
英語学習者の間では「requireは不定詞をとるのか、動名詞をとるのか」という疑問が頻出します。結論から言うと、能動態で人が主語の場合、requireは不定詞も動名詞も直接後ろに置くことはできません。
ただし、主語が「修理や点検が必要なモノ・事柄」である場合に限り、動名詞(doing)を目的語に取ることができます。このときの動名詞は「受動の意味(〜されること)」を持ち、need doing や want doing と全く同じ構文になります。
【比較で見る構文の仕組み】
・This server requires upgrading.(このサーバーはアップグレードが必要だ)
= This server requires to be upgraded.(受動態不定詞)
= This server needs upgrading.
requireとdemandの決定的な違い
同じ「要求する」と訳されるrequireとdemandですが、ビジネス現場での運用には大きな隔たりがあります。
require: 規則、法律、客観的な必要性、職務権限に基づいて「正当に求める・必要とする」。感情的なトゲがなくフォーマル。
demand: 話者の強い意志や権利意識に基づき、相手の都合を考慮せず「強く迫る・要求する」。一歩間違えると高圧的・威圧的な響きを持つ。
そのため、社内アナウンスや契約書でルールを明示する際には、demandではなく常にrequireが選ばれます。
【実態検証】ビジネス現場と英語学習コミュニティで見られるリアルな誤用傾向
大手外資系企業の実務現場や、SNS・英語学習フォーラム(Reddit、知恵袋、TOEIC対策コミュニティ等)を分析すると、日本人がrequireを使う際に陥る典型的な3つのエラー傾向が浮き彫りになります。
1. 「I require you to do」の乱用による高圧感:
require 人 to do は文法的に正しいものの、個人が同僚や部下に対して直接「I require you to...」とメールすると、「私にはあなたに命じる絶対的な権限がある」という尊大な印象を与えます。実務では主語をモノ(Company policy requires...)にするか、受動態(You are required to...)や「Please be advised that you need to...」に緩和するのが鉄則です。
2. needとrequireの過剰な置き換え:
日常会話で「I require a pen.」のように些細なモノを求めると、過度に大げさで不自然に聞こえます。requireは「公的な要件・必須条件」に紐づく語彙であることを認識する必要があります。
3. that節内の過去形トラップ:
主節が過去形(The committee required that...)になった際、that節内の動詞を時制の一致で過去形にしてしまうミスです。仮定法現在では時制の一致を受けず、常に動詞原形を維持します。
【プロの結論】目的別・requireの正しい使い分け基準
語法の混乱を防ぎ、ビジネスや試験で成果を出すための明確な判断基準は以下の通りです。
【迷わずrequireを使うべきケース】
・社内規程、利用規約、法的要件、資格取得条件を客観的に明示するとき(be required to do / require that 節)。
・システムや設備のメンテナンス、改善の必要性を公的に報告するとき(require doing / require to be done)。
【別の動詞への言い換えを推奨するケース】
・同僚や取引先へ通常の業務依頼・お願いをする場合(「request」「ask」「would appreciate it if you could...」を使用)。
・個人的な要望や必要性を伝える場合(「need」「would like」を使用)。
【require to do】に関するよくある質問(FAQ)
Q1:なぜ「require to do」という形をネットや文章で見かけることがあるのですか?
A1:見かける場合の99%は非ネイティブによる文法的な誤用、あるいは受動態の「be required to do」からbe動詞を見落として誤認しているケースです。能動態の主語の直後に「require to do」を置く形は標準英語として成立しません。
Q2:TOEICで「require that S 原形」を見分けるコツはありますか?
A2:空欄の直前に「require that」があり、選択肢に動詞の原形、三単現の-s付き、過去形などが並んでいる場合は仮定法現在の問題です。that節の主語が単数であっても、迷わず「動詞の原形」を選択してください。
Q3:「be required of 人」という形もありますか?
A3:はい、存在します。「A is required of B」で「AがBに要求・期待される」という意味になります(例:High accuracy is required of all accountants.)。ただし、TOEICや実務で圧倒的に頻出するのは不定詞を伴う「be required to do」です。
まとめ:正確な語法理解が洗練された英語コミュニケーションを生む
動詞requireは、「require to do」という直感的な誤りを排除し、「require 人 to do」「be required to do」「require that S 原形」「require doing」の4パターンを正しく整理するだけで、実務文書の精度と試験での得点力が劇的に向上します。
単語を単体で暗記するのではなく、どのような文構造(フレーム)で使われるのかという「語法」の視点を持つことが、大人の英語力を本質的に高める最短ルートです。ルールを正確に頭に入れ、日々のビジネスライティングや学習に役立ててください。 (出典: require to do(Yahoo!ニュース))